横浜市立奈良中柔道部事故提訴、原告勝訴の判決が確定。

2004年12月24日に発生した横浜市立奈良中学校柔道部での事故で1審の原告勝訴の判決が確定しました。

事故は、当時15歳だった中学三年生の男子生徒が柔道部の顧問により暴行と呼ばれてもおかしくない練習を受けさせられ、急性硬膜下血腫を発症したものです。
緊急手術の後、奇跡的に一命はとりとめられましたが、非常に重篤な高次脳機能障害に陥り、現在も重い後遺症に苦しまれています。

裁判では、横浜市と顧問側が事故と練習との因果関係を一切認めず、全面的に争われていましたが、昨年末（2011年12月27日）の横浜地裁において、顧問の行為と障害の因果関係を認め、顧問に事故の予見は可能であったとし顧問の安全配慮義務違反を認め、過失を認める原告勝訴の判決がでていました。

この判決に対し、被告の神奈川県と横浜市は「判決を覆すだけの新たな事実が出る可能性は低く、顧問教諭が制裁目的で技を掛けたのではないとのこちらの主張も一部認められた」とし、控訴を断念していました。

原告側は顧問の制裁目的での暴行であったとする主張が認められなかった事から、控訴準備もされていましたが「裁判が続く以上息子（被害者男性）の精神状態が安定しない」として控訴しない方針を固められたものです。

横浜市教委は「学校管理下の部活動中に起きた事故であり、判決の確定を待って原告側に連絡を取り謝罪したい」と、被害者男性に謝罪する意向をしめしています。

以下、報道記事へのリンクをご紹介します。
（リンクは2012年1月11日現在のものです。一定の期日を過ぎると非表示となるリンク先もありますのでご注意ください）

横浜市立奈良中柔道部事故提訴、原告勝訴の判決が確定。 [ 全国柔道事故被害者の会 ]