イギリス柔道連盟児童保護プログラム“Safelandings”

イギリス柔道連盟が作成した、指導者のための児童保護プログラム“Safelandings”を、当連盟の許可を得て和訳をしている(平成28年6月掲載)。
今回その改訂版の和訳が完成したので、HPに掲載した。

http://judojiko.main.jp/apps/wp-content/uploads/2016/12/161125safelandings.pdf

・技術的な正当性を欠く、過度の激しい乱取り
・成長期にある選手の身体能力の未熟さを軽視した過度の訓練
・罰としての不適切な身体鍛錬
これらは全て「虐待」だとはっきり書いてある。

日本では教師による暴力を「体罰」と報じているが、「体罰」とは「明らかに社会的規範に反する行為を行なった者に対し、体に痛みを与えることでその非をわからせる行為」であって、「試合に負けた」と言って蹴ったり、校庭50周を課したりするのは「虐待」以外のなにものでもない

この冊子には「虐待」という言葉が152回も使われている。
一方「体罰」という言葉は2回しか使われていない。
どういう場面で「虐待」という言葉が使われ、どういう場面で「体罰」という言葉が使われているか、是非読みこんでいただきたい。

ここには、柔道を指導する場合だけでなく、学校や他の色々な指導の場面で役に立つノウハウが凝縮されている。
他のスポーツ指導や生徒指導の場でも、活用していただければ幸いである。

12月3日付朝日新聞「縦横無尽」に「暴力的指導 連鎖を絶つ」が掲載されている。
http://www.asahi.com/articles/DA3S12688106.html

やっと日本でも、「体罰」という言葉を見直して「暴力指導」「虐待」という言葉を使う時代になってきているのかもしれない。

2016年12月13日




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