加茂暁星高校野球部における死亡事故に寄せて

周囲の大人がAED(自動体外式除細動器)の使用を躊躇している間に、失われていった命がいったい幾つあるだろう…。

「運動中の心停止に関しては、AEDの普及で生存率が7年間で2倍以上に高まった」と報告されている。
学校で、中学・高校生にもその使用方法を指導し始めたのは、かなり前からであり、実際に救急救命に関与した中高生もいる。
その教育の現場の一つである加茂暁星高校で、大人達が、救えるはずの命を救えなかったのはなぜか。これから学校は何をすべきか。
今一度、教育関係者に問いたい。

 

私の名前は

あの時
少女の心臓が
消え入りそうな声で私を呼んだ
構えていたけど
誰も私を迎えには来なかった…

私を作った人たちは
「君には尊い使命がある 精一杯尽くしなさい」
と 送り出してくれた
なのに
こんなに狭い箱の中で
今はただ 祈る事しかできない

何をためらっているの
早く 早く連れてって
別の世界へ行きかけている 彼の 彼女のもとへ
私がありったけのエネルギー込めて
カウンターショックを施せば
彼らはまたもとの日々に戻れるのに

私はここです ここにいます
玄関の壁に
職員室の廊下に
体育館の端っこに
保健室の中に
そう
私の名前はAED(Automated External Defibrillator)

2017年09月08日




ページの先頭に戻る