楽しく安全に柔道しようよ

全日本柔連連盟が、昨年春に発行した、柔道の安全指導第5版「柔道の未来のために」準拠版「楽しく安全に柔道しようよ」を作成した。
http://judo.or.jp/cms/wp-content/uploads/2021/02/anzenshido202005.pdf
対象は小中学生である。
日常の練習で気をつけるべき事柄のうち、相手と自分を守るための最低限の注意が、図解を入れてわかりやすく述べられている。
・初心者とのけいこで気をつけること
・自分よりも小さい相手とのけいこで気をつけること
・ケガをしない、ケガをさせないために気をつけること
・具合が悪くなった時にすべきこと
これらは、当然ながら指導者が教えるべき事でもある。
「自分の身を守ること、相手の身を守ること」―この常識を全く教えないまま柔道をやらせて発生した事故が、どれほど多いことか。
ぜひとも練習前に、一節ずつでいいので全員で唱和させて、覚えこませてほしい。
また、これは、保護者の方々にも目を通してほしい。
柔道を学ぶ子どもたちは、指導者と保護者との連携で守らなければならない。

10ページ8行目に、「全日本柔道連盟がみんなに期待すること」として、「普段から柔道家としての自覚を持って正しく素直に生きて下さい」とある。
誤解してはならない。ここでの「素直に」という言葉は、「従順に、逆らわない」という意味ではない。
具合が悪いのに、指導者に言われるままに練習を続けて、亡くなったり重い障害を負ったりした子たちは、皆、素直な子どもである。
ここでの「素直に」は、「まっすぐに、誠実に」と、とらえてほしい。

山下会長が冒頭のあいさつで、「柔道MIND]を身に着けることを、子どもたちに求めている。
その前に、柔道を学び教えている大人たち自身こそ、MINDが自分に備わっているかどうか厳しく見つめ直してほしい。その役職や肩書が恥ずかしくなるほどの柔道家はたくさんいる。




ページの先頭に戻る