頭・頭・頭を守れ

「柔道事故で、毎年約4人の子どもが亡くなっている」という事実に国中が驚愕したのは、2012年、中学校での武道必修化が始まる直前である。その時、頭部外傷で亡くなる子が多いということも知られ、「急性硬膜下血腫」や、「セカンドインパクトシンドローム」という言葉を、多くの人が知ることになった。

以下、頭部外傷10か条の提言 より抜粋
http://sumihosp.or.jp/guide/schedule/documents/Protect_Your_Brain_2.pdf

「スポーツによる頭部外傷というと、どうしても重症な例に目が向けられがちです。しかし実際の現場では、軽いケガの後に復帰し、再び頭をケガすることによる問題が多いのです。 繰り返し受傷することがないよう注意が必要です」

「繰り返し受傷による脳損傷を防ぐために、これまでにさまざまな提言が発表されてきました。
現在、広く受け入れられている指針は
*受傷当日には復帰しない
*症状がなくなるまでじゅうぶん休む
*少しずつ段階的に復帰する
というものです。
いったん脳振盪を負うと、その後しばらくは再び脳振盪を起こしやすいともいわれており、拙速な復帰は避けなくてはなりません」

「頭部外傷を受ける頻度が高いスポーツ選手には、定期的に脳のメディカル チェックを行うことが望まれます。選手に CT 検査を義務づけている競技もあります」

重篤な当頭部外傷は、柔道やラグビーのようなコンタクトスポーツだけではなく、あらゆるスポーツでも起こりうる。日常生活でも起こる。
https://www.tv-tokyo.co.jp/plus/lifestyle/entry/2021/024432.html

すべての人が、頭部外傷のことを知り、脳震盪の段階で気を付けること。その知識を親が持ち、子どもに伝えること。先生が知り、子どもたちに伝えること。そうして、重篤な頭部外傷を減らしてゆこう。
柔道事故が毎日のように報道にあがった時期から10年経つ。
いま、柔道をはじめとするスポーツに参加している子どもやその親は、当時の報道を知らない。学校やスポーツ指導の現場では、常に注意喚起を怠らないことが大切である。
(2021年9月21日)




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