台湾中部で柔道コーチに執拗に投げられた少年が「脳死」状態に

https://www.taiwannews.com.tw/en/news/4187032
少年は27回投げられ、家族は柔道コーチを過失致死で訴える可能性
2021年4月26日 台湾英文新聞

台北(台湾ニュース)― 先週、柔道の練習中に少年が30回近く投げつけられ、助かっても植物状態になる可能性があり命をかけて戦っている。

台中市豊原区の南陽小学校に通う7歳の生徒ホアン(黃)君は4月21日(水)午後7時30分に瑞穂小学校が運営する体育館の地下で行われた二回目の柔道の授業に参加した。練習中、67歳のホー(何)コーチは、10歳の生徒に命じて、ホアン君を何度も背負投げで投げさせた。
何度か投げられた後ホアン君は足や頭の痛みを訴え始め、コーチに「これ以上投げないで」と訴え一時は嘔吐もしたという。しかしホー氏は10歳の生徒に20回投げるよう命じた。

その様子を撮影したビデオには、ホアン君が泣きながら膝をついて罰を終わらせてほしいと懇願する姿が映っている。しかしその後、コーチは自らホアン君をさらに7回投げつけた。

午後9時頃ホアン君は気を失い顔面蒼白となり無反応となったという。ホーコーチは救急車を呼び、鳳凰院病院で緊急治療を受けさせたとLiberty Timesは報じている。
医師によるとホアン君の傷は交通事故に似ており、重度の頭蓋内出血も含まれていたため緊急開頭手術を行うことになったという。手術後医師はホアン君が「脳死状態」にあると宣言し、もし生き延びたとしても植物状態が続く可能性が高いとしている。
手術後に病院を訪れたホーコーチは、当初、子供が自分で転んだと主張していた。重傷であることを知ったコーチは、自分と生徒が何度も投げたことを認めた。
4月23日に警察に連行されたコーチは、以前の授業で投げられたときに少年が泣いて理由なく文句を言っていたと述べた。その後、コーチは過失傷害の容疑で取り調べを受けたが保釈された。

台中地方検察庁の卓俊忠検事は、ホアン君の両親が過失傷害でホーを告発し息子が死亡した場合には過失重傷害で告発することも辞さないと述べたとUDNが報じた。ホアン君の父親は意識を取り戻すには奇跡が必要だとし、ホーコーチに謝罪と説明を求めた。

2021年4月28日




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